楽曲ファイルNo.20
音楽処方箋

爽やかな気分こそ健康の原点。
恋のはじまりには、甘く美しい音楽で夢見心地な気分に浸りましょう。ベートーヴェンの「ロマンス」をお届けします。

曲名 ロマンス ヘ長調        ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン (1770-1827)
効能効果 恋に落ちたときに
成分 ベートーヴェンといえば、ジャジャジャジャーンの「運命」や、年末に演奏される 「第九」などの強く激しいイメージがあるかもしれません。しかしこの「ロマンス」は、ベートーヴェンの作品の中 でも美しい旋律をもつ曲のひとつです。ロマンスという言葉自体が、恋物語を意味します。ヴァイオリンの甘く 優しいメロディは、恋するあなたにこそ聴いて欲しい。きっとあなたの恋心を満たすような、素敵なひとときを 過ごすことができるでしょう。
使用上の注意 @ 次の症状の方には効果がありません。
  ・音楽に興味のない方
  ・この曲で嫌な思い出がある
A この曲が聴く人すべてに同じ影響を与えるとは限りません。
B この選曲は音楽療法ではなく、音楽健康法に区別されます。

※ 音楽療法音楽健康法 の違い:音楽療法とは音楽学・心理学・医学の統合的な学問的の上に成立する治療法で、 明確な治療目的をもちます。音楽健康法とは、音楽を聴く・歌う・楽器を演奏すること により気分転換やリフレッシュ効果、やすらぎなどを期待するものです。

エッセイ・・・不滅の恋人
 今回は恋についての曲をご紹介しましたが、ベートーヴェン自身の恋に迫ってみましょう。  1994年に映画にもなった、ベートーヴェンの「不滅の恋」。これは、ベートーヴェンの死後 に未投函のラブレターが見つかったことで明らかになりました。文面は情熱的で、彼が生涯 にわたって彼女を愛し続けたことがうかがえますが、相手はイニシャルしか分かっておらず、 未だ謎のままです。未投函のラブレターにすら名前を書けないほど、二人の間には重大な 障害があったのでしょう。彼は、多くの恋を繰り返し結婚生活に憧れながらも、生涯独身で 過ごします。  しかしベートーヴェンのまわりには、母のような慈愛あふれる女性、彼の音楽や精神を理 解してくれる女性、彼の作品をすばらしく賞賛してくれる女性、そして彼が狂おしいほどに 愛した不滅の恋人など、すばらしい女性たちがいました。多くの女性たちに支えられてい たベートーヴェンは、実はとってもイイ男だったのかもしれませんね。